何を基準に選べばいい?

看護学校は、大きく分けて

・看護大学
・看護短期大学
・看護専門学校

の3つに分かれます。

社会人から看護師を目指す方は、通学年数や費用の面からも看護専門学校を選ぶ方が多いのではないかと思います。私自身も、早く働き始めたかったことと大学よりも圧倒的に学費が安かったことから看護専門学校を選びました。

看護大学
(4年制)
看護短期大学
(3年制)
看護専門学校
(3年制)
修業年数 4年間 3年間 3年間
取得学位 学士
(看護学)
短期大学士
(看護学)
専門士
(条件による)
受験資格 看護師国家試験
保健師・助産師国家試験
(選択制)
看護師国家試験
保健師・助産師国家試験
(選択制)
看護師国家試験
学費目安 約400万〜800万(国公立は安価) 約200万〜400万 約100万〜400万
カリキュラム 専門科目+一般教養が充実
研究・論文指導あり
専門科目に特化しつつ、
一般教養も学ぶ
専門科目に特化
実践的な内容が中心
卒業後の進路 病院(管理職候補)
大学院進学、研究職、教育職
病院(即戦力)
大学編入
病院(即戦力)
助産師・保健師学校進学
(要大学編入)

それぞれのメリット・デメリット

・看護大学(4年制)

メリット デメリット
  1. 幅広い教養と専門知識

    4年間かけてじっくりと看護学だけでなく、一般教養や研究手法も学べる。将来的に管理職や研究職、教育職を目指す場合に有利。
  2. 学士号の取得

    大卒資格が得られるため、キャリアアップや他分野への転身の選択肢が広がる。
  3. 保健師・助産師資格の取得

    看護師国家試験と合わせて、保健師や助産師の国家試験受験資格も取得できる学校が多い。
  4. 大学病院への就職

    大学病院など、大規模な病院への就職に有利な場合がある。
  1. 学費が高額

    修業年数が長いため、専門学校や短大に比べて学費が高くなる。
  2. 学習期間が長い

    早く現場で働きたい社会人経験者にとっては、4年間という期間が長く感じられるかもしれない。

・看護短期大学(3年制)

メリット デメリット
  1. 3年間で看護師資格

    専門学校と同様に3年間で看護師国家試験の受験資格が得られるため、早く現場に出たい方に適している。
  2. 大学の学習環境

    大学の一部であるため、専門学校よりも充実した学習設備や教養科目を学べる場合がある。
  3. 大学編入への道

    卒業後に4年制大学へ編入し、学士号を取得する道も開かれている。
  1. 設置数が少ない

    専門学校や4年制大学に比べて、数が少ない傾向にある。
  2. 保健師・助産師資格は選択制

    全ての短大で保健師・助産師の受験資格が得られるわけではない。

・看護専門学校(3年制)

メリット デメリット
  1. 実践的なカリキュラム

    臨床現場で即戦力となるための実践的なちしき・技術の習得に重点を置いている。実習期間が長く、現場で役立つスキルを効率的に学べる。
  2. 学費が比較的安価

    4年制大学に比べて学費が抑えられる傾向にあり、経済的な負担を軽減できる。
  3. 早く働き始められる

    3年間で卒業できるため、大学よりも早く看護師としてのキャリアをスタートできる。
  4. 社会人入試枠

    社会人経験者向けの入試枠を設けている学校が多く、入学しやすい傾向にある。
  1. 学士号は取得できない

    卒業しても学士号は得られないため、将来的に管理職や大学院進学を目指す場合は、大学への編入が必要になる。
  2. 一般教養は少なめ

    専門科目に特化しているため、一般教養科目の学習機会は大学に比べて少なめ。
  3. 保健師・助産師資格は別途

    看護師国家試験の受験資格のみで、保健師や助産師を目指す場合は、卒業後に改めて専門学校や大学へ進学する必要がある。

社会人経験者の方はすでに大学などを卒業されている方も多いと思うので、私個人の意見としては

  • 将来的に保健師や助産師の資格取得を目指している、特定の大学病院に就職したい、授業や実習カリキュラムにゆとりを持って学びたい
    大学
  • ある程度一般的教養知識なども学びながら看護師資格を取得したい、早く働き始めたい
    短期大学
  • 早く働き始めたい、学費をなるべく抑えたい、即戦力として働きたい
    専門学校

という判断基準で選ばれるといいのではないかと思います。

大学には及びませんが専門学校でも一般教養科目も学ぶことができます。

私が通った専門学校でも一年生の間は幅広い一般教養科目を学ぶ機会があったのですが、私は福祉系の4年制大学ですでに学んでいて履修済みだった科目があり(基礎英語、社会学、心理学、生活科学など)その科目については履修証明書を提出することで重複する授業や試験を免除することができました。

専門学校は一年生とはいえカリキュラムが詰まっていて忙しいので、少しでも免除できたのは本当にありがたかったです。

オープンキャンパスはいったほうがいい?

だいたいの学校では春〜夏頃にかけてオープンキャンパスを複数回実施しています。

私自身も専門学校に行くと決めてから、ネットで気になる学校を3校ほど絞ってオープンキャンパスに申し込み、ネット上ではわからない学校や教員、生徒の雰囲気などを実際に自分の目で見にいきました。

オープンキャンパスでは現役の学生だけでなく社会人から受験する方にも何人かお会いし、そこで他の学校の情報交換をしたり受験勉強などについて話ができたりと受験生同士の繋がりができたりもするので、可能であればぜひ参加されるのをお勧めします。

オープンキャンパスで見るポイント

オープンキャンパスの内容は学校によってさまざまですが、多くの学校で学校施設や実習病院の紹介、教員や在校生との交流、看護技術体験などができる場を設けています。

私が見ていたポイント

  1. 在校生や教員の雰囲気、特に教員は相談したり話しやすそうか
  2. 校則の厳しさ(アルバイトはできるか、髪型・髪色の指定や制服の有無など)
  3. 校舎や設備の状態、雰囲気

座談会などを通じて実際の在学生と交流できる機会を設けている学校も多いので、ネットやパンフレットには書かれていないリアルな情報を聞くチャンスです。

私は生活費のために少しでもアルバイトをして収入を得たかったので、アルバイトをする余裕があるか実際アルバイトをしている人はいるか、また看護学校は厳しい・忙しいというイメージを持っていたので教員は話しやすいか試験のペースはどのくらいかなどを在学生に質問したりしました。

学校選びの決め手

私の場合は、学費や通学年数などを考慮して迷うことなく専門学校一択でした。

ただ住んでいた地域が都会だったので、自宅から通える範囲に多くの看護学校があったため選択肢が多く、受験する学校を絞るのにとても悩みました。

そして最終的に決め手にした5つのポイントがこちら。

  1. 学費、教科書代などの諸費用
  2. 通学のしやすさ
  3. 附属病院の有無と実習病院のアクセスのしやすさ
  4. 国家試験合格率(学校の偏差値)
  5. オープンキャンパスで感じた雰囲気

私が特に重視したのはこの5点ですが1️⃣〜5️⃣の条件を満たす学校がいくつかあった中で一つに絞る一番の決め手となったのは5️⃣オープンキャンパスでの雰囲気でした。

① 学費・教科書代などの諸費用

私が実際に通った看護学校の学費はこちら(R7年度版)

1年生 2年生 3年生
入学金 300,000
授業料 420,000 420,000 420,000
教科書代 165,000
白衣 30,000
ジャージ 15,000
実習用シューズ 5,000
実習費
教育充実費
施設管理費
60,000 55,000 100,000
合計 995,000 475,000 520,000

3年間の学費等の総合計は、1990,000円
同県内の中では比較的学費が安価に設定されている学校でした。

同県内で一番学費が安いA看護専門学校との比較(R7年度版)

1年生 2年生 3年生
入学金 180,000
授業料 340,000 340,000 340,000
教科書代 200,000 50,000
被服費 50,000
教材費 40,000 40,000 40,000
その他 50,000 50,000 50,000
合計 860,000 480,000 430,000

3年間の学費等の総合計は、1770,000円
特に入学金と授業料が安く設定されています。

同県内で一番学費が高いB看護学校との比較(R7年度版)

1年生 2年生 3年生
入学金 300,000
授業料 960,000 960,000 960,000
教育充実費 170,000 60,000 60,000
施設・設備維持費 420,000
実習着
ユニフォーム代
49,000
合計 1899,000 1020,000 1020,000

3年間の学費等の総合計は、3939,000円

こちらの学校は授業料がとても高く設定されています。
また、施設・設備維持費も高めな分、学校設備や演習教材に新しいものを取り入れていたりと学習環境にも力を入れているようです。

このように同じ専門学校でも学費に大きな差があります。

学費が比較的安い学校ほど社会人受験者にとっても人気が高く、入学希望者が多くなる傾向にあるため、よりしっかりと受験対策を行う必要があります。

② 通学のしやすさ

看護専門学校は基本的に毎日出席、授業カリキュラムも朝から夕方までみっちりと組まれていることが多いため、通学に時間のかかる学校を選ぶと後悔することになります。

私が通学に関して考慮していた条件は、

  • 自宅から40〜50分で通える(近ければ近いほどいい)
  • 電車で通学する場合、乗り換えなしで行ける
  • 駅から徒歩圏内(駅からバスなどはNG)

特に実習が始まると、いかにして睡眠時間を確保できるかが大事になります(笑)

お住まいの地域によっては学校の選択肢が少ない方もいらっしゃると思いますが、通学時間はできるだけ短縮できるに越したことはないです。

③ 附属病院の有無と実習病院のアクセスのしやすさ

先ほども少し述べたように、実習が始まると忙しさレベルが格段と上がります。

附属病院がある学校の場合は、ほとんどの実習を附属病院で行うことが多いですが附属病院を持たない学校だと、各実習ごとに違う病院に行かなければならない場合が多いです。

附属病院がある学校のメリット

  • ずっと同じ病院で実習できるため、環境に慣れていける
  • 将来的に就職する病院の実態を学生のうちから知ることができる
  • 附属病院と学校はだいたい近い距離にあることが多く、移動がラク

附属病院がある学校のデメリット

  • 就職先が固定化されやすい
  • 附属病院以外の病院に就職したい場合は、それなりの理由が必要になる

このようにメリット・デメリットを知った上で決めることをお勧めします。

私は大学の時に介護福祉士の資格を取るための実習があったのですが、附属の施設などがなかったため、各実習ごとにいろんな場所の施設に行って大変だと感じた経験から(朝5時に起きないと間に合わないほど遠い実習先になったことも)附属病院のある学校を選びました。

④ 国家試験合格率(学校の偏差値)

厚生労働省の発表によると、令和8年の看護師国家試験合格率は88.3%でした。

看護学校に入学する最大の目的は看護師国家資格を得るためなので、ここに対する対策やサポートをどのくらいしてくれるのかというところもひとつのポイントです。

また、学校の偏差値は在学生の学力レベルの一つの指標になるので、自分自身の学力だとどのくらいの偏差値の学校が目指せるかという見極めも、確実に看護学校に合格するためには重要なポイントです。

自分の実力がいまいちわからない、という方は看護学校受験予備校が行なっている統一模試を受けてみることをお勧めします。

特に独学で受験勉強をしている方は、自分の立ち位置を正しく把握するためにも一度は模試を受けてみてはいかがでしょうか。
オンラインで受験できるものもあります。

⑤ オープンキャンパスで感じた印象

私の場合、最終的な決定打はこれでした。

参加したオープンキャンパスで、当時学校主任だった先生の学校紹介やどういった理念で学生の指導をしているかなどの話を聞き、その熱意と愛情深さに感銘を受け、この先生のもとで学びたい!と強く思ったのです。

「看護師になる道は、決して楽ではないし大変なことも辛くて心折れそうになることもあると思います。

でも、もしこの学校に入学していただけたら、素晴らしい看護師になれるように私たちは一生懸命全力でサポートします。」

というようなニュアンスだったと思いますが(すみません、10年以上前のことではっきりとは思い出せず…)

教育カリキュラムや国家試験合格率、就職率などの表面的な学校の魅力だけを伝えるのではなく、看護師を目指す上での現実的な大変さも伝えながら、それでも看護師になるという夢を叶えるためのサポートを惜しまない、というとても熱い気持ちを持って学生指導をされていることが伝わってきました。

その先生は卒業時の看護研究でなんと私の担当教員に。
締切を守らない、文章力のないだめな生徒でしたが
厳しく優しく指導してくださいました。

そして絶対にこの学校に合格する!と決意したその日から、正社員での仕事を両立させながらの受験勉強にこれまで以上に力を入れて取り組むようになったのです。

まとめ

私が受験する看護学校を決めたときのポイントは、この5点です。

  1. 学費、教科書代などの諸費用
  2. 通学のしやすさ
  3. 附属病院の有無と実習病院のアクセスのしやすさ
  4. 国家試験合格率(学校の偏差値)
  5. オープンキャンパスで感じた雰囲気

今日の記事が、どの看護学校を受験するか迷われている方の参考になれば幸いです。

次回のブログでは受験勉強の始め方についてお話ししていきます。

入試直前まで正社員として働きながら、独学で第一志望の学校に合格した私の勉強法や意識していたことなどについてお伝えしていきますので、ぜひ参考にしていただけるとうれしいです。

ABOUT ME
Hana
事務職での社会人経験を経て、29歳で看護師に転身。看護師歴8年目。学費・勉強法・実習の乗り越え方、そして就職・転職のリアルな体験談を本音で綴ります。同じように看護師へのキャリアチェンジを考えている方の背中を押せたらうれしいです。